
海事技術専門官の仕事は、船に関する専門的知識や経験を活かして、日本全国の港や造船所などで、船の安全・保安の確保や環境保全等のために日本船や外国船に立ち入り、安全設備等の検査をしたり、測度(船の大きさをはかること)をしたりすることです。海事技術専門官の仕事の内容は、大きく分けて、(1)船舶検査官、(2)船舶測度官、(3)外国船舶監督官に分かれます。
船体外板の検査をする船舶検査官
船舶検査官は、日本籍船の構造や設備等の検査をする仕事です。船は用途や航行する海域によって、構造や設備も大きく異なっています。船舶検査官は専門知識と経験を活かして安全基準や環境基準に適合しているかどうか一隻一隻、検査をします。又、最近では、船会社の安全管理体制や保安体制のチェックも担当するなど、仕事の内容も広がっています。
総トン数の計算をする船舶測度官
総トン数とは、所有権などの権利関係を明らかにし、税の計算や安全確認をする上で基準となる船舶の大きさを表すものであり、登記・登録されることとなっています。この総トン数を算定し確定するのが船舶測度官の仕事です。専門的な知識と経験に基づき船舶測度官の確定した総トン数だけが公証に用いられます。
外国船の船内で外国人船員に日本には日々、多くの外国船舶が入港してきています。その中には国際的に決められた船舶の基準に適合していないものがあります。そのような船舶に対して、安全に航海できるように、また、油などを流出して海洋汚染を起こさないようにするために、日本の港に入港してきた外国船舶に立ち入って検査を行い改善を促すのが外国船舶監督官の仕事です。
国家公務員試験(国土交通省船舶系技術職員(旧造船職員)採用試験(国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)相当)又は、国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)(技術系)に合格し、国土交通省に採用されることで、海事技術専門官になる道が開かれます。
国土交通省海事局検査測度課船舶検査測度官 (TEL.03-5253-8639)