船乗りの仕事

船に乗って働く人々のことを船員といいますが、船員は職員(オフィサー)と部員(クルー)に大きく分けられます。

1.職員

  • 法律で定められた国家試験に合格して海技資格をもって船に乗り組む人
  • 船長、機関長、通信長、航海士、機関士、通信士など

2.部員

  • 職員を補助するさまざまな仕事を行う人
  • 甲板員(こうはんいん)、機関員、事務部員など

船では、船の最高責任者である船長のもとに、次のような部門が分担して仕事をしています。

  1. 甲板部 : 操船(船をあやつること)から貨物の積みおろしなど
  2. 機関部 : エンジンやボイラーなどの運転や整備、燃料の補給など
  3. 無線部 : 陸上や他の船舶との通信など
  4. 事務部 : 出入港手続き、船内での調理、客船などでの乗客へのサービス

船内イラスト

(イラスト たかはしくにお)
※一般商船にはありません。
※大型の旅客船には船医・看護師が乗船しています。


船は、日本と外国との間を航行する外航船と国内の港と港の間を航行する内航船に分けられますが、船の大きさや航海する範囲によって乗り組む船員の資格や定員が決められています。

また、客船や長距離フェリーには、乗客サービスをするパーサーやアテンダントが乗り組むなど船の種類によっても乗組員の構成や人数は変わります。 

漁船の場合は、船長のほかに漁(りょう)の指揮をする漁労長(ぎょろうちょう)が乗っています。

海技士の資格は、1級海技士から6級海技士に分けられる「航海」、「機関」の資格と「通信」の資格があります。

「航海」、「機関」の資格は、船のトン数(大きさ)、エンジンの出力や航行する区域によって、その船に乗り組む職員の資格と人数が法律で決められています。